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@渋谷ヒューマントラストシネマです。
まあ何よりも最初に思うことは「渋谷って割と映画館多いよなあ」ということで、なんか最近シアターNがつぶれちゃったらしいですけど、それでも渋谷駅からまっすぐに歩いていくだけで2,3件の映画館が並んでる、というのはなかなかいい気分なものです。池袋のサンシャイン通りに匹敵するんじゃないでしょうかアレは。とりあえずこんど評判の良い「最強のふたり」というフランス映画を見に行こうと思います。それにしてもなんであの映画館は客席が斜めに配置されているんだろう……(謎)
さて映画のコンテンツの話になりますが、はい、非常にお勧めする映画です。僕はこれを見た直後に腹痛を発現しダウンしてしまったので公開時期を逃してしまった感は非常に否めませんが、それでも……アルゴならやってくれる(謎の信頼感)まだヒューマントラストシネマ渋谷や新宿では放映されている映画館があるそうなんでぜひぜひ、今からでも見に行ってくださいな。おすすめ度で言うと、「エヴァ観る金あるならこっち観てからバイトしてエヴァ観よう」っておすすめしてるくらい。マジで。ほら、もうそろそろ放映終わりそうだし……ブツブツ
監督・主演はベン・アフレック。言わずと知れたマット・デイモンのデビュー作である「グッド・ウィル・ハンティング」の脚本を共同執筆したこととかが有名でしょうか。後は「アルマゲドン」で最後にハズレくじ引いた人役とか(笑)
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言い訳をさせてください。

本当はこんなミーハーみたいな時期に観に行く予定ではなかったんです。
というとそれはそれでなんかサブカルなんて意識しちゃってんのプププ典型的な高二病じゃねーとか、いやそれをメタ化して嗤うお前らこそ大二病じゃねーヒャハハとか、もうなんでもいいです、それらの僕の態度に対する批判的な言説やレッテルはすべて受け止めます。でも一つ言いたいのは、とある小説で書かれていたように人間だって生殖行為によって感染する致死性の病理である、という根本的なことを無視して人を病気扱いする奴は、僕は、きらいです。他人は自分の鏡なのであって、少なからず彼らに「病気」の蔑称を以って当たるあなたこそ二重の意味において「病人のかがみ」である、と思います。はい、以上シャドー逆切れコーナーでした。
まあとにかく、高校の先輩が俺の家に遊びに来てて「トロピコ3」で軍事独裁政権をつくってクーデターをぷちぷち鎮圧しながらガハガハ二人で遊んでいたんですよ。親ソ連な感じで。しかしゲームは終わり、そのあとは何分娯楽が少ないさもしい我が家なもので、わたくしめのほうから気が付いたら先輩を誘って男★子☆二★人☆♂でエヴァを近くのシネコンに観に行ってきました。車で。先輩振り回してスンマセン。
で、シネコンに到着して気が付いたこと。
「あ、やべ、エヴァQ公開してまだ日が浅かった」
そうなんです。
さすがに東京の二等地のベッドタウンのシネコンでも、エヴァ、それも公開二日目のレイトショーともなるとまだまだ人はわんさかといます。過半数はもちろんコミケ戦士と大差ない客層であって、「ああ、俺は映画を見に来たけどこの人たちはエヴァを見に来たのだな……」と、本来は地政学的に棲み分けをされるべき二つの種族がコンタクトしてしまい、つうかマイノリティ化してしまい、僕一人でちょっとだけ不幸なきぶんになってしまいましたとさ。いやすべて僕が悪いけど。(悪い責任転嫁のしかた)
全部僕のお自慢の上腕二頭筋でばったばったとラリアート無双できればよかったのですが、膝に矢を受けてしまってな……(CV野沢那智)というわけでおとなしくバケツみてえなLサイズキャラメルポップと飲み物買って劇場へゴーしましたとさ。まあ客層はクソオタ:カップル:ノーマル:マニア=6:1.5:2:0.5くらいの比率だったと思います。僕ら?もちろんクソオタ野郎ですよ!なんとかマニアになろうと頑張ってますけど、まあ自分には厳しくいきましょう、うん。
まあオタク蔑視はよくねえみたいな言説がありますけど、さすがに映画終わった後に一言「やっぱり庵野は神だわ」とか隣の人に言っちゃってるヤツラはもはや僕にとっては蔑視の対象でしかないのでそのへんはまあ、僕にも譲れないものがいくつかはあるのだ、というあたりで勘弁してもらえると助かります。
や、もうね……つうか映画の感想じゃなくなってきているという意見は否定せんが、実は映画館って環境、ひいては客層も含めて作品として提供する場だと思っているので(それを否定することは、少なくとも大画面と音響設備目当てに高い木戸賃払って映画館に来ることを愛する人間に対する侮辱であるとも思う)、まあたしかに棲み分けを考えなかった僕も悪いが、同じくらい客層もひどい人がいっぱいいたなあ、とはおもうのでした。この映画を見る前には「エヴァを見終わったらみんなで337拍子をやろうずww」みたいな無責任でキモくて迷惑極まりない暴走がオタ界隈で起こっていたことを考えると、「うわ、やっぱオタクってきめえ」とリアクションして奴らに恥じらいを屈辱の形を以って仕込んでやるのはそこまで間違った接し方だとは思えません。きっと恥じらう人はそれで自粛するでしょうし、恥じらわないやつは、まあ、オタ界全体の自浄作用、あるいは同調圧力とやらでぺしゃんこになるといいなあ。
すくなくとも僕はきっとあのとき感想を言った人間は映画の内容が旧劇と同じような内容でも「庵野 is GOD」っていってたのかなあ、と思って哀しくなります。こういうこだわりを選民思想というのでしたら、どうぞ、僕はそのことをとてもとても恥ずかしく思い、そして同時にこれ以上なく誇らしく感じます。

映画一般と映画館に対する愛を語ったところで、次はキャスト。

とはいっても声優陣は特に変わってないし、まあいうなら大塚昭夫さまがクルーとして出てたり、トウジくんのもはやロリじゃねえ妹役がでてきたりでちょいちょいアクセントとなる血を入れていたりしてて楽しかったです。まあ声優に関しては特に詳しくはないのでこの辺で。そういえば今度某イベントでシンジくん役の緒方さんのイベントにともだちから招待してもらったので、ぜひぜひお話を伺ってまいります。
次は監督陣。というか、はい、鶴巻さんとかを中心として、ちゃんと「かっこいい映画」を創り上げられていたのは本当に喜ばしいことです。2ちゃんねるまとめを参考までにつらつらのぞいてみると、「本当によく動くのな 映画ってすげえわ」というまっとう極まりない、それでいてきっと最上級のほめ言葉がつづられていたりして、全く同感です。作画監督は攻殻機動隊などを手掛けた実力派の井上俊之さんを迎えており、そのつながりで実力派で脇を固めていらっしゃるそうで、本当の実力っていうのはうまさよりも上の次元で仕事をすることを再確認しました。
音楽に関しても鷲巣詩郎さんの「さいこうにかっこいい」としか言えない、というかことばよりも万雷の拍手を送りたくなるような素晴らしいスコア連発で本当に映画っていいよなあ、と改めて感じましたとさ。全体的にピアノや声楽系の音楽が比重の大きい構成でしたが、その中でもはっとさせられるような「ノイズ」―――それはマリの鼻歌だったり、あるいは八号機が十三号機に組み付く一瞬に鳴り響くフェズのエフェクトだったり―――それらのクールなノイズがアシッドテクノ顔負けにところどころにちりばめられていて、映画のために献身的なスコアであることは、本当に素晴らしいと思います。
長かったけど、ここから下で感想。


(ここからネタバレあります)

むかし、どこかで僕が書いた旧劇版エヴァンゲリオンの感想として、「たしかに昔のエヴァが与えるような『歴史に残る―――それはつまりテクストの解釈で何年も人を振り回せるという意味―――でのエヴァではなく、新しく、時代に合わせて、きっちりとウェルメイドに組み上げられた誠意のある(言っちゃ悪いけどエヴァの連続アニメ版は最後はどう考えても悪いタイプのブン投げだったし)作り方をされたエヴァンゲリオンであり、私はこの作品を支持する」という、おおむねイラストレータ・ゲームデザイナの井上純一氏の言説とシンクロするような事を書いた覚えがある。今回もそれは変わらない。

ほんとうに、ほんとうに、エヴァってこんなに楽しい作品だったんだ。

大風呂敷を広げることに二の足を踏まない、ということは映画ではとても重要なものだと思います。少なくとも、2時間のあいだ広げた風呂敷の造作と大きさに心を奪われる経験ができただけでも十分もとはとれたな、という感じはしました。それをだまされたとかいう人はそもそもフィクションに向いていませんのであきらめてリア充という現実の奴隷にでもなっていてください。
そして映像面、音楽面では上記の感想ですでに述べたとおり、もはや形容不能で褒めそやすだけなので、ひとことでこの映画を表現してみると、

かっこいい。

まずはここからこの映画の感想、あるいは批評は始めるべきです。(逆にかっこよくねえ、みたいな人の意見はそれはそれで興味があるのできいてみたい)
お話はどうだったか。
お話的には……まあ、ふつう。ふつうにおもしろい、です。
基本的な解説ラインとしては、観客とシンジくんが「ぐちゃぐちゃになってしまった世界で浦島状態」というシンクロを―――これは今回のキーワードであると。シンジ・カヲル、マリ・アスカ、あるいはミサト・リツコ、そしてゲンドウ・冬月という、同性のコンビがたとえばシンジたちの連弾によって強調されていた、あるいはそれ以外の人間との縁が強引につぶされていた―――していることだろうか。それゆえに観客はシンジくんが感じるように「訳のわからぬ、かつ自分にとって非情な世界」への憤りや不安を覚える効果を狙ったものだろう。
また、今作では、共感、とは大きなテーマであり、それゆえにだれとも対になることができない、いわばオリジナルなきコピー(綾波ユイ―――シンジの母のコピーではなく、その本物に至るための素材としての偽物であるゆえにユイとは対になりえない)の綾波レイ(偽?)の孤立がより鮮明になるともいえるだろう。
あとは―――そうですね、14年がたったということで、アスカたちが「大人」になってしまった、ということでよりシンジくんの孤独も深まったといえるでしょう―――って言いたくなるけど、別にアスカたちは年を食っただけで大人になんかなっていないと思うよ。うん。ミサトもリツコもクルーのみんなも、十四年も眠っててようやく復活した人間に対して「いやお前のせいでサードインパクト起こったし」って言って陰険に扱って、でもシンジくんがそれに戸惑って傷つくと「ガキシンジ」と冷たく拒絶して果てはいうことを聞かないからブチギレて責任転嫁って、はっきり言って大人の態度としてはふざけてますよ。おめーら全員りっぱなアダルトチルドレンだよ。ちょいちょい感想ブログ覗いてみると「前作ではイケメンだったシンジくんがアスカの言うとおりガキになってて青臭くてよかった!」みたいな感想にぶち当たっては「っざっけんな! てめえみたいなマネジメントをないがしろにする輩がいるから浜の真砂とブラック企業は尽きんのだ!」と泡を吹いて悶えながら気付けにアルコールを摂取せざるを得ない状況に追い込まれてます。
そもそもミサトって前作で「レイを助けるな」って言ってたっけ? いや確認してないからわからんけど、言ってなかった気がするなあ……そもそもミサトさん、劇場版の序で「あなただけが戦ってるんじゃない」みたいなことをグレるシンジくんに対して言ってるじゃないですか。忘れたとは言わさんぞ。エヴァに乗っているのっていないにかかわらず戦っているなら、少なくともミサトをはじめちゃっかり正義ポジションに鞍替えしたウィレもとい旧ネルフの連中は(ほぼ天災の)サードインパクトの十字架をシンジくんに押し付けて嫌がらせして憂さ晴らしするなんてどこまでもゲスいなあと思うのですが。それとアスカですが、散々わけのわからぬシンジの状況に漬け込みコケにした挙句に最後には手を差し伸べる、という「お前それぜってえ計算して立ち回ってんだろ」っていう好感度ハンターみたいな立ち振る舞いには純粋に好感が持てませんでしたな。
あとは……あとはああ、やっぱカヲルか。
うん。ホモだろ。そもそも男連中の友情なんてホモソーシャル(みんなゲイって意味じゃねえぞ、わりと近い文脈ではあるが)属性をもったものなんだからちょっとくらい暑苦しくてもいいじゃん。別にそんなに気にするなよ。僕もこう見えて友達思いの人間なので、友達が喜ぶ、と思ったら多少無理はするし、あるいはその献身は後になって思い返すと「ああ、女子にもこれくらい尽くせれば彼女できるのかな」ってさめざめと涙を流したりするくらいやってる時もあるけど、人間そういう人類愛、みたいな面は否定できないと思う。ホモホモと叫んで二人の関係を薄い本にしたためるのもよろしいだろうが、あるいは、純粋に友情としての面(連弾でうっすら汗をかくシーンなんて部活みたいじゃん)注目するに値するのではないだろうか。それに注目した時、おそらくシンジくんの絶望―――つまり、肉欲や恋愛感情(まあこれも肉欲システムの一部です)ではなく、友情に基づいてカヲルの死に対して涙する心というのは理解されるべきではないかと思います。まあ、カヲルがシンジと同じように友情>恋慕だったかはもはや不明ですが。
後は……あとは異様に「変える」ことにこだわるシンジくんの姿勢が庵野さんとシンクロしている、という背景を知らない僕はよくわかんない言説があるらしいですが、まあそこはほかのブログで確認してください。その辺はいわゆる「オタク」のかたがたの領域なので僕はノータッチ。
まあ大体この辺が僕の注目した物語におけるエヴァQに対する批評だ。
ちうか、自らの誤解も、あるいは読者の方々の誤解を恐れずに述べると、もはやこの新劇場版エヴァンゲリオンのストーリーラインは「エヴァのせかい」をこれでもか、これでもか、と画面いっぱいに暴れさせることを少なくとも念頭に置いた作り方をされているなーと思う。(だってそうじゃなきゃ宇宙でケンカ売るとこからはじめたり新しいロボをめちゃめちゃ導入したりしないとおもうぞ、たぶん。新しい反重力船ってなくてもアスカ&マリの協力でのバトルを重くしたり、あるいは従来のようにその間はひたすらシンジが自分の精神をガリガリひっかいてるだけでいいじゃん)
はっきり言って、あの反重力船はやりすぎだ。それこそアベンジャーズじゃねえか。
だが、それがいい。
エヴァンゲリオンは、ちゃんと成長している。むろん、成長する、を老化する、と言い換えても正しい。旧劇・連続アニメのあの異様な青臭さやサブカルの心くすぐるわからなさが好きな人間にとっては、もしかしたら今回の新劇場版は「老化」なのかもしれないし。
しかし、そもそも僕らはシンジくんが自分の内面に閉じこもって傷つく様が本当に見たいんですかね? 少なくともぼくは「今回の劇場版、カッコイイけどその分シンジくんのキツいシーンも多いなあ……」とすら思ってしまい、ちょっとそこはマイナスでした。ふつうのエヴァ好きな人はきっとこのくらい鬱シンジが出てる方が好きなんだと思うんで、たぶん僕の個人的な嗜好なんですが、しかしですよ、明らかに旧劇なんてやりすぎだったでしょう? なんにせよ鬱展開はこれからのストーリーに必要なんでしょうけど、やっぱりきついものはきつい。なんで「奪われますよ、手ひどい形で裏切られますよ」ってこれ以上ないくらいあからさまに反復される暗示そのものに価値を見出しちゃうんだろう。そういう暗示をソフトにやれば、きっと奪われることが前提の幸せのシーンでも、僕らはもうちょっと純粋な目線で観れるだろうに。そして思った。ああ、なんか俺の前の席の奴らがうれしそうだな、と。
評論家やそのワナビーたちが競って世界系言説の名のもとに十四歳の心理に拘泥するさまは正直「キモい」という側面があると思う。キモいからなんだ、と言われればそこまでだが、そんなにドキドキぐちゃぐちゃ人間模様がみたいならもっとそれに特化した小説というメディアもあるし、たとえば二十年間ず――――――――――っとエヴァと世界系とエロゲの世界について述べている人って正直そんなに面白くないし、シンジくんの閉鎖性についてウエメセで語る資格はないと僕は思う。
長くなったけど、ここで終わり。

P.S
「サードインパクトであれだけ被害出たんだから、もうフォースインパクトを回避しても五十歩百歩じゃねえの?」
「それにしても『巨神兵東京に現る』は本当に怒りしか湧いてこないのでいまからこれを盛大にDISる記事書きまーす」
おしまい。

うーんと、観てみたお。
火曜日は暇なんでブァップァーと車転がして近くのTジョイ大泉へ。何しろこの映画、Tジョイグループと提携しているらしくTジョイでプッシュされまくってたんで、この前前売り券を買ってきてたんすよ。(どうでもいい)
まあそれ以外にもパナソニックとコラボしたり全国の有名ラーメン店とコラボしたりスタッフサービスとコラボしたり鉄道会社とコラボしたりペプシとコラボしたりエトセトラエトセトラ。まあマネタイズの面でいろいろしてて、これもひとえに神山監督率いるSTEAVE N' STEAVENの方針なんでしょうな。(実際、そのような話も聞くし、この前は『東のエデン』の隠れキャラを使ってドコモとコラボしてたし)
とりあえず一通りのCMは観てきたんですけど、んー、僕個人としては前回の東のエデンの外務省キャラのビデオくらい長いのが好きですね。ただ、CMとしては、ひいてはマネタイズとしては成功しているのではないでしょうか。それにしてもペプシは矢鱈とアニメ作品とコラボしたがりますな。オタク業界の中におけるドクペのポジションでも狙ってるんでしょうか。謎ですわな。ま、それにしても日本の映画、特にアニメ映画というものがもはや映画館という切り離された世界の存在ではなく、日常の延長としての映画へとその方向性をシフトしているのがなんとなくわかりますな。生活の中にパッケージとして滑り込むことを日本のアニメは選んだ、あるいは選ぶ可能性がある、というのは覚えておいて損ではないと思います。たしかにDVDはうれねーしテレビ局からは金を抜かれるしでマネタイズする→ひいてはアニメーターの生活を守っていく、という点ではこのような広告は必要なのだろうな、と思います。まあ言い換えてみていかに僕らがアニメ業界を愛しているとのたまいながら食い荒らしているか、つまりは作り手と受け取り手の信頼関係の敗北の証左でもありますが、そんなのはCDだってそうだし、時代の流れなんじゃないでしょうか。ただ残念なのは、そして喜ばしいのは、僕らがいま、ここで生活の一部と密接につながった状態でこの映画を視れるのと同じように、将来の誰かはこの作品を体験できない恐れがある、ということです。それは僕らにとって残念であり、喜ばしく、そして将来の誰かにとってもまた、残念であり、喜ばしいことだといえるのではないでしょうか。

(ここからネタバレあります)
正直、ふしぎな映画だった。
誰の話なのかさっぱり分からない。島村丈を巡る話なのか、あるいは神を巡る話なのか、それともあるいは安全保障をめぐる話だったのだろうか。オカルトとファンタジーとミステリーとSFがごっちゃになってまじりあって、最後に島村丈は叫ぶ。
「答えてくれ! 神よ!」
ふしぎすぎて僕にはうまく理解ができない。神は果たして答えたのか。(島村丈たちの帰還を以ってして)というか、答えるべきだったのか、ということすら僕はうまく言葉に出来ない。
いろいろと考えることは会った。
たとえば中国人のキャラだけがあからさまにギャグテイストであってよかったのか(それは石ノ森章太郎の原作通り)
、それはアメリカ~世界を見つめるまなざしの許容範囲に入るべきなのか。あるいはイスラエル陰謀論をぶちまけたりNSA陰謀論をぶちまけてよかったのか。はたまた「彼の声」の正体が最後ファンタジーの流儀で終わらせてしまった力技とか、あるいは3D技術の使い方とか、あるいはフルCGとセルアニメという表現の差異について、などなどなどなど。

 あたらしいほうの!
 まあツタヤの発掘企画で古い方もDVD化されていたのですが『ロック・ストック・トゥー・スモーキング・バレルズ』のころからステイサムさんのファンなおいらは「ステイサムが出ていない映画とか観る価値ねえよ!」と新しい方に全ツッパしていきましたとさ。いやそんなことないんだけどね?
 ステイサムが出てなくともジョセフ・ゴードン・レヴィットとかジャレット・レトとかデンゼル・ワシントンとかロバート・レッドフォードとかレオナルド・ディカプリオとか出てれば観るよ? まあ今回はやっぱりホラ、まあステイサムさん一択でステイサムたんの胸毛を画面越しにペロペロするだけでいいっていうかやっぱり腹筋の上にうっすらついている脂肪をガン観したいっていうか髪の毛の薄い頭に股間の薄汚いオートマトンをエレクチオンしたいっていうかドゥフフとか思いつつ帰ってきて下半身をジーパンと社会規範から解き放ったあとでティッシュ準備してDVDを再生してみたところ、なんかドナルド・サザーランドがいておいらはそれだけで前後左右上下から縦横無尽に失禁しながら幸せな気分になりましたとさ。もうどうしようもねえな!(いい笑顔) それにしても、ドナルド・サザーランドですよ。ええ。『M★A★S★H』観た人なら誰しもがあこがれるホークアイ大尉の役者さんですよ。観てないやつは今すぐツタヤに走れっていうくらいの映画ですよ、マジ。『ランボー』なんか観ている場合じゃねえ!と割と暴言なんですがここにマジレスしておきます。あ、あと★が入っているのが正式名称なんで、そこんとこ夜露死苦。
 まあステイサムたんも負けず劣らずいいんですけどね! なんといっても水泳選手だったもんでしっかりと筋肉がついているうえに脂肪ものっかってるあたりスンばらすぃーですよ。略してばらすぃー。いちごましまろ。美羽ちゃんのちょっとつっぱったロリロリおみ足を臭くなるまでペロペロしたいくらい、ステイサムさんの頭の天辺の地肌もレロレロしたいもんですわ。ええ。(血走った眼)デビュー当時から一貫して禿げキャラを貫き通すその一途さが素敵です。……あー、でも「リボルバー」の主役の時は禿げてなかったっけ。うん。なんかごめん。
 ……ええと、すいませんちょっと酒が入っているのでネタと下ネタ多めですマジすいません。でもいちごましまろは全巻もってるんで許してください。アナちゃんのおしりにほっぺたスリスリしながらゲルマンロリっ娘の屁の匂いかぎたいもんですよ!(マジキチ)

(相変わらず以下でネタバレします)
 世に殺し屋映画というのはいくらでもございまして、その上殺し屋というのがどこまでを指定する単語なのだろうか、という議論も範疇に入れますならば、コレ、警察の過激な部隊を描いた『S・W・A・T』も『エリート・スクワッド』も『フェイク・シティ』も『トレーニング・デイ』も『マイアミ・バイス』も『バッドボーイズ』も『ディパーテッド』も殺し屋映画となるのではないか。(映画のチョイスにちょいちょい趣味が見え隠れしてますが)否、軍隊物の映画というのは実はすべてが殺し屋映画といっても過言ではないのだろうか、という命題が見え隠れします。
 しかし、殺し屋、という言葉を真摯に考えるとき、私たちはきっと『純粋に営利システムとしての殺しを行う人間』、つまり職業軍人ならぬ職業殺人を僕たちはきっと殺し屋と呼びならわし、畏怖し、憧れていくのでしょう。それは私たちが熟練した陶芸家や書道家、メカニックにたいして抱く念と同種のものである、そうも考えます。しかし、それ以上に僕がこの映画の『メカニック』―――殺し屋、に抱く畏怖の感情は大きく、異質なものである、そうもかんがえます。なぜか。
 それは、殺し屋、という仕事が、少なくとも普通の世界に生きる僕には見えない職業だからでしょう。おそらくこの映画を作った人間も実際に『殺し屋』の仕事を見たわけではなかったはずです……たぶん。それは所謂ファンタジーの世界を手探りで作るのと同じ作業であり、想像力と検証力の両輪がうまく回転しなければ無しえない高度な試みであるといえるでしょう。それゆえに、殺し屋映画では過剰な演出がされがちなのですが、この映画ではそういうことをさらっと流して撮っていくあたりがとても好感が持てました。『ボーン・アイデンティティー』シリーズもさらっと撮る技術は高かったんですけれど、アレはグリーングラス監督お得意の「カットを矢鱈めったら割る」という技法のせいでシーンが細切れになっているせいでそう見えてくる、という話なので、この『メカニック』は、架空の職業を日常をバックボーンにしてつなぎ目がわからないように描く、というところではかなり美しい映画なのではないだろうか、と思います。少なくとも、殺し屋にありがちな「日常と仕事で生活がくっきり区別されている」という演出は、仕事をしている方も学生の方も分かると思いますが、結構嘘くさい、みたいなところがあるじゃないですか。ステイサム演じる殺し屋は、日常の中から殺人の下準備をする、という点でとても「らしい」暗殺者だった、といえるでしょう。
 というわけで、メカニック、そういう映画でした。
 おちも非常に洗練されていて、やっぱり映画というのはキャラのたっている人間が三人いればそれですべて満ち足りるのだなあ、とつくづく納得させられました。あえてここでは最後のシーンについては書きたくないので書きませんが、いちいち伏線を丁寧に、しかし本当にさりげなく描き切ったうえであのオチまで持っていくという脚本の素晴らしさに、やはりいい映画はいつまでたってもリメイクしてもいい映画なのだなあ、と感心させられることしきりです。あとホモシーンもエロくてよかった、とショタコンの弟が言っていたのできっとそうなのでしょう(白目)。

観てまいったでゴンス。
とりあえず続編があるということで、まあそれも観に行くしかないよね……うん……
面白かったです。面白かったんですけど、それは「続編がある映画としての面白さ」なんですよねえ……こういうマーケティングにつられちゃう感じの面白さは、このまえの『アベンジャーズ』もそうなんですけど、ちょっとためらいを感じてしまうところがあります。
たぶんアニメ版を短くまとめるのには無理があっての連作なんでしょうけど、僕も二時間とそれなりの金を投資している身としては結果的に無理に金を切り取られている気分がしてなりません。(言い方悪いな)映画の中身もそういうマーケティングとかを少なくとも主人公のおじさんはビンビンdisしているので、よもやおじさんの言葉は製作者側からしても薄っぺらいんでしょうか、とふと疑問に思ってしまいました。あるいはそれすらメタ的ななにかを見落としているだけなのか。こういうどーでもよろしいこと考えているからまっすぐに映画が観れない体質に成り果ててしまったのでしょうかね。なるべく製作者の真摯な意向による結果であると信じたいものです。(まあそもそも続編ってそこからの客の間口が狭くなるのでマーケティングでたたき出す答えか、といわれると違う気がしないでもないですし)
というか、どうしてアニメはこうも続編を作りたがるんですかね。ベルセルクしかり東のエデンしかり空の境界しかり。空の境界なんて七部作ですよ。ロード・オブ・ザ・リングだってあれだけ詰め込んでおいて三部作だってのに。どうも僕としてはその辺が疑問です。うーん、『映画』をつくろうとしていく(これは押井守アニメ映画作品群が特にこれに当てはまると思う)というスタンスが僕にとっての「真摯な映画」をウェルメイドな作品目指して撮っていく人のスタンスなんですけれども、たぶんこの映画を作った人は「劇場版」のアニメを作る感覚でつくったんであろうな、とおもうと納得できました。そういえば「けいおん!」の劇場版もそんな感じだったしさあ。(うろ覚え)
あ、あとマーケティングつながりで行くと、普段放映されているTVアニメでは有効に働くであろうヒーローのスポンサー広告が映画版では割と面白く感じられなかったのですが、これは簡単な話で、私(たち、かどうかまではしらんが)は金を払っているのですよ。ただで観れるテレビとは違うわけです。映画空間、という時間に投資しているわけで、本来テレビでのフリーの代償の擬制として私たちに働く広告の錯覚、あるいはギミックが映画版では通用しにくいというだけのはなし――――あるいは、タイバニをずっと観ていたので慣れてしまった、目新しさがなくなった、ということかもしれません。もし慣れたのだとしたら、タイバニ、というアニメはとてもすごい地点に到達していたりすると思うのですが。なんにせよとても面白かったので、観てみていいんじゃないでしょうか。

……それにしても俺、なんでこんなにいちいち観た映画に対してケチをつけるような性根になっちゃったんだろうか……最近割とマジでなやんでます。
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